建設業の職種にはどのようなものがある?仕事内容と特徴を徹底解説 - 新建設コンサルタント株式会社
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建設情報コラム

建設業の職種にはどのようなものがある?
仕事内容と特徴を徹底解説 

 

建設業の職種にはどのようなものがあるのでしょうか?

本記事では、建設業界に新規で入職を考えている人や、現在、建設業に従事しているが転職を考える人にとっても、建設業界には様々な職種があることを紹介・解説することで理解してもらい、視野を広げてもらえる有意義な内容になっています。 

 

 

建設業の職種 

建設業にはどのような種類があるのでしょうか?

一般的には、工事現場で働く人を建設業従事者と感じるでしょう。

経験者であっても大枠を把握していても、こんな職種があるんだ!と驚くことは多々あります。

本記事では職種の大枠の分類を元に仕事内容についても詳しく解説します。 

 

建設業の職種

 

一般的に、建設業の職種としては下記の7種類があります。その仕事内容と特徴に関して徹底的に解説します。

これから建設業界へ入職を考えている人にも、業界内で転職を考えている人にも共に役に立つ内容となっています。

建設業界は、経験工学と呼ばれ、一つの職種で一人前になるためには多くの時間を要します。

下記の職種の業務内容を理解することで適性を確認でき、進路を決める際に生かしていただけると幸いです。 

 

  1. 施工管理 
  2. 設計 
  3. 技術 
  4. 営業 
  5. 事務 
  6. 維持管理職 
  7. 安全部門 

 

①施工管理の仕事内容と特徴 

まず、建設業として最も知名度の高い職種が施工管理です。

施工管理とは、実際に現場で構造物を作り上げる業務のことを指します。

分野や業種は様々あり、大別すると土木工事・建築工事・設備工事に分けることができます。

下記に該当する工事分野の詳細を示します。 

 

  • 土木工事:道路、トンネル、水門、ダム、橋梁、河川、上下水、電力、港湾、空港、土地整備、林道などのインフラ整備工事 
  • 建築工事:商業施設、マンション、ビル、住宅、病院、学校などの建物の建築工事 
  • 設備工事:空調、電気、ガス、給排水、通信機器など生活インフラの設備機器の設置工事 

 

施工管理の業務は、主に現場で「QCDSE管理」を実施することです。

QCDSEとは、Quality(品質)、Cost(原価)、Delivery(工期)、Safety(安全)、Environment(環境)の頭文字を取った言葉であり、高品質なものを受注企業の利益にも繋げつつ、決められた工期内に無事故・無違反で安全に、環境に配慮した現場管理を行うことです。 

 

②設計の仕事内容と特徴 

建設業界で施工管理以外の業務で知名度が高いのが「設計業務」です。

設計業務とは、意匠設計・構造設計・設備設計に分けられており、構造物を安全で快適に使えるようにデザイン、設計、整備することです。

それぞれの業務を下記に示します。 

 

  • 意匠設計:建築物のデザインを設計する。特に、美しさや使いやすさなどを重視した仕事 
  • 構造設計:安全性・使用性・復旧性、供用性、施工性、維持管理性を考慮、検討し基礎や構造物の設計を行う仕事
  • 設備設計:電気、ガス、水道、空調などの生活インフラを安全・安心・快適に利用できるように配置する仕事

 

設計業務

 

上記の仕事を行う上で、図面作成を専門的に行う専門職がCADオペレーターとなります。

CAD(Computer-aided design)という専用のソフトウェアを活用して設計図面の作成・修正を行います。

最近では、3次元で作成した3D-CAD、3D-モデル、AR(拡張現実(Augmented Reality))などを組み合わせてより視覚的に分かりやすい図面・映像まで作成することがあります。

施工ステップなどを視覚的にわかりやすく表すことで説明の補助資料として活用できます。 

 

③技術の仕事内容と特徴 

建設業には、専門性の高い職種として「技術職」があります。

具体的には、現場で直接工事を手掛ける「職人」と呼ばれる業種と、技術開発として、現場条件や施工条件に適合させた技術の提案、新技術開発などを手掛ける「技術専門家」と呼ばれる業種があります。

職人の職種には下記の種類があり、専門分野が細かく分かれています。 

 

  • 大工 
  • 土工(土木工事) 
  • とび職人(高所工事) 
  • 鉄筋工(鉄筋コンクリートの骨組みとなる鉄筋を組む) 
  • 左官工(壁や床を作る) 
  • 内装工(建物の内装工事) 
  • 外構職人 
  • 塗装工(外壁塗装や防水工事) 
  • 配管工 
  • 電気工事士 
  • 解体工 

 

鉄筋工

 

④営業の仕事内容と特徴 

次に紹介する職種は「営業」です。建設業における営業の仕事は、大きく二種類に分けることができます。 

 

  • 入札対応による受注支援 
    公共工事では、公平性・平等性の観点から入札により工事の受発注を行います。
    この公共工事の入札手続きの中で、営業職として日々の入札情報のチェックや、自社の情報の更新と他社の情報の調査を行います。
    発注者としては、国家(国土交通省)や地方(県庁・市町村)自治体の他にも民間(ネクスコや鉄道会社)企業が一般的で、営業職として当該クライアントに対して直接やり取りを行う窓口となり担当者間の対応を行います。 

 

  • 自社の技術の売り込み 
    営業職には上記の他にも、自社製品・技術の売り込みも重要な業務の一つです。
    本業務は一般の人にも営業職の業務内容としては理解を得やすく、自社の工事技術をアピールして仕事を取ってくることを指します。
    そのため、業界の勉強を通して各分野で強みを持つ企業を把握し、必要とされているところへ営業をかけることが重要になるため専門性が無くても業界の把握が求められます。
    更に良好なコミュニケーションをとるためにも専門用語の理解や学習が重要になります。 

 

 

営業の仕事内容

 

 

⑤事務管理の仕事内容と特徴 

バックオフィス系の仕事として事務処理を中心に行う「事務管理業務」もあります。

本社、支社、営業所の他にも現場事務所に在籍し、円滑に業務に集中できるように事務処理を担当します。

具体的には、一般的な事務作業の他に、経理・情報システムなどの職種があります。

事務管理の担当者は現場の数に応じて少ない傾向にあり、一般的に複数の現場を一人で担当しています。 

 

事務管理業務

 

建設業の経理は、取引金額が数千万~数億円規模と非常に大きく、工期が長い場合、受注、請求、入金までの期間が一般的な取引よりも長い傾向にあり独特です。

そのため、建築業界特有の経理を行う専門職として建設計理士などもいます。

特に、資料作成の他に設計図面を元に工事費を算出する積算業務も建設業界特有の仕事であり、設計図面、数量表等の資料から工事に必要な材料や人工、工期、工程を割り出して費用を積み上げ、工事費を積算し見積もりを作成します。

  

⑥維持管理職の仕事内容と特徴 

我が国は高度経済成長期に建設した多くの構造物が建設後50年を経過し、一斉に老朽化が深刻化し大規模改修が求められています。

このように現在の建設業では、長く続いた「新設」から長く使う「維持管理」の時代へと突入しており、その変革に伴って維持管理職の仕事が求められるようになってきているのです。

国家、民間ともに厳しい財政下で効率的な維持管理を行うために確実な点検・補修、更新を行うための計画立案が重要です。

そこで、PFI(民間資金を活用した社会資本整備)などの新しい形の事業も増やしつつ対応しているため、今後大きな需要が見込まれる職種です。 

 

土木構造物、建築構造物、設備関係において、使用性・復旧性・安全性の点検と検査を行い、構造物の性能をなるべく長期で発揮できるように工夫します。

具体的には、損傷が軽微な段階で小さな規模で補修・補強を行い、長寿命化を図ることで、大規模な改修工事に必要な突発的な予算の平準化、性能の長期発揮、構造物の長寿命化を実現します。 

 

⑦安全部門の仕事内容と特徴 

建設業において安全管理は非常に重要な業種です。

発注機関として国土交通省をはじめとした政府組織、民間企業に加えて、受注者(請負業者)となる建設業社にも安全管理部門が設置されています。

業務の特徴は、施工現場において、労働災害を未然に防ぎ、安全に対する社員教育、協力会社(下請企業)の安全面での連携など工事現場が安全で快適になるように職場環境を改善・監理することが仕事です。 

 

また建設業では、3K(きつい、汚い、危険)な職場というイメージがありましたが、昨今のDX・IT化に伴い、生産性の高い職場として新3K(給料が良い、休暇が取れる、希望が持てる)の実現に向けてPRも重要な仕事です。 

 

 

建設業で注目されている職種「発注者支援業務」とは 

最後に、上記以外の職種として昨今、注目を集めている「発注者支援業務」についてその内容と特徴を解説します。

発注者支援業務とは、国土交通省の地方整備局などが発注する公共工事、公物管理、業務監理(工事監理)などのうち、発注者として国土交通省や地方整備局の職員が本来行う業務を発注者に代わって実施する補助業務のことです。

 

 発注者支援業務とは?初心者でもわかりやすい徹底解説

 

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