新建設コンサルタント株式会社

Construction column

建設コラム

施工管理技士として働く魅力、
転職理由について徹底解説 

 

施工管理技士という仕事を説明できるでしょうか?

ここでは、施工管理技士の仕事内容に加えて、これから施工管理技士を目指す人にとって転職に有利なポイントを紹介します。

一般的に施工管理技士とは、現場監督を指し、建設業の5大監理(QCDSE)業務を行う職種です。

これから建設業で手に職をつけて頑張りたいという人や、施工管理技士を目指したいという人にとって役立つ内容になっています。 

 

 

施工管理技士として働く魅力 

施工管理技士とは主に、建設現場において図面を元に、現場で実際に構造物を造り上げていくために監理・監督する人を指します。

いわゆる「現場監督」と呼ばれる人が多く、施工管理を専門とする国家資格保有者を指すことが一般的です。 

 

施工管理技士

 

それでは、施工管理技士として働く魅力について、以下の5点の視点から解説します。 

  1. 手に職がつく 
  2. 将来性がある 
  3. 成果が目に見える 
  4. 社会貢献度が高い 
  5. 高収入 

 

①手に職がつく 

施工管理技士の最も大きな特徴・魅力は、手に職がつくということです。

専門性を高めることができるということと同義であり、経験した業務によってスキルが磨かれます。

文系の業務と異なり、経験した業務が実績になり次の業務に生かせます。

土木工事でダム現場を担当することで、ダム工事の概要や施工手順、留意事項、専門知識を身に付けることができ、次にダム現場に配属されたときには身に付けた経験を生かすことができます。

建築現場でも同様で、病院や学校の建設に関わった人は、次に同種の現場に配属されたときには、身に付けた経験を生かすことができます。 

 

文系の仕事は、営業や経理など、ずば抜けて専門性を発揮できる人を除くと、一般的には「誰でもできる仕事」になりがちです。

一方で、専門性を磨き、手に職をつけることができる施工管理技士の仕事は、将来の安心を得る手段になりえます。 

 

②将来性がある 

上述の「手に職をつける」と重複する部分もありますが、施工管理技士には将来性があります。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の発展に伴い、国土交通省など国の発注機関をはじめとしてIT機器やAIなどを活用した技術を取り入れる方針が示されていますが、施工管理技士の仕事がなくなることは考えにくいです。

経験工学の建設業において、人の手に依存する労働集約型な労働環境が改善されていく可能性は高いですが、調整役として施工管理技士の仕事がなくなることは考えにくいです。 

 

このように、施工管理技士として現場を経験することで建設業の流れを経験でき、学んだスキルや専門性は、次の現場で生かせる可能性が高く、自身の経験として転職にも役立ちます。

「終わりがない仕事」と表現されるように、創意工夫で無限大の可能性を持ち、より良い現場管理を行うためには一生学び続けることができる仕事です。 

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)

 

 

③成果が目に見える 

現場施工管理が主たる業務であるため、「成果が目に見えやすい」ことも魅力の一つです。

自分が手掛けた構造物(道路、トンネルに加え、病院、学校、オフィスビルなどの公共施設)が目に見える形で地図に残ることは、達成感ややりがいにも繋がります。 

 

施工管理技士の仕事は、成果が残るだけでなく、建設プロセスにおいても構造物が出来上がっていく様を最も近くで見ることができることも大きな特徴です。

何もなかったところへ、新しく何かを造るとき、その過程において苦労した箇所や創意工夫を凝らしたものが、結果として残り続けるため、何度でも見返しに現場に戻る人がいるくらい大きな魅力です。 

 

④社会貢献度が高い 

施工管理技士の仕事の多くは、公共工事です。

民間発注で自社の利益のために何かを造ることと異なり、世の中のために利益よりも価値を提供していることから社会貢献度の高い仕事ととらえることができます。 

 

具体的には、公共交通手段が少ない地域に鉄道や道路などを整備することで地域の経済発展に寄与できます。

公共工事であることから、消費者から直接感謝されることができ、社会貢献度が高い仕事に従事している実感をわきやすい特徴もあります。 

 

社会貢献度

 

 

⑤高収入 

施工管理技士は、工事現場における現場監督という立場で従事することが多いことから、高収入であると言えます。

現場監督という職種の上、工事現場をスムーズに動かす必要があります。

多くの作業員が稼働する現場において、5大管理(QCDSE:品質管理(Quality)・原価管理(Cost)・工程管理(Delivery)・安全管理(Safety)・環境管理(Environment))を実行する必要があり、そのために人の命にもかかわる安全管理を実施することから給与水準が高いと言えます。

1つのチームをマネジメントすることから強い責任感が必要です。 

 

一方で、建設業界が全体で高収入というわけではないことにご留意下さい。

現場監督ではなく、日雇いで従事する下請け作業員は給与水準が相対的に低いため、施工管理技士として現場監督を目指すことで良い給与体系を目指すことをお勧めしています。 

 

高収入

 

 

転職を成功させるためには 

次に、転職を考えている人に向けて、施工管理技士への転職を成功させるポイントを紹介します。

施工管理技士は上述の通り国家資格のため、専門知識に加えて、様々な職種(工種)の人と関係者調整を行いながら現場を進めることが求められるため、コミュニケーション力・人間力が重要になります。

ここでは重要なポイントを以下の3つに分けて解説します。 

  1. 専門知識や資格 
  2. コミュニケーション力 
  3. 人間力 

 

①専門知識や資格 

施工管理技士は、国家資格であり、全部で7種あります。

それぞれ、1級と2級に難易度が分かれており、1級を保有することで監理技術者や主任技術者として現場代理人(所長)になることが可能になります。

  1. 1級・2級 土木施工管理技士 
  2. 1級・2級 建築施工管理技士 
  3. 1級・2級 電気工事施工管理技士 
  4. 1級・2級 管工事施工管理技士 
  5. 1級・2級 造園施工管理技士 
  6. 1級・2級 建設機械施工技士 
  7. 1級・2級 電気通信工事施工管理技士 

 

1級を取得するためには、受験資格(要件)として実務経験も必要になります。

加えて、資格保有者は、現場の責任者として配置できることから受注件数を増やしていきたい企業にとっては、売上に直結する重要な職員になります。

そのため、転職を考える場合、積極的に1級の資格の取得を目指すことで市場価値を上げることができます。

 

②コミュニケーション力 

次に重要な力に、コミュニケーション力があります。

施工管理技士の重要な仕事の一つに「関係者間調整」というものがあります。

工事現場をマネジメントするとき、必ず複数の関係者間と調整が必要になります。

具体的には、工事現場内では、各種工種毎に業者が異なるため、それぞれが最大限、進捗を上げやすいように最適な配置を求めてきます。

加えて、工事案件によっては、発注者や地方自治体、道路管理者、鉄道事業者、第三者(一般人)への影響を最小化することが重要になるのです。

そのような場で、各々の意見を聞き、現場を円滑に進めるために、各方面へメリットを提示し、妥協点を探していくことが求められます。

そこで関係者調整のためにコミュニケーション力が重要になるのです。 

 

コミュニケーション力

 

 

③人間力 

最後は、「人間力」という抽象的な表現でポイントを紹介します。 

工事現場は屋外が基本であり、降雨や強風など様々な自然条件に影響されて突発的な作業が必要になります。

そのため、場合によっては、関係者の内、不可抗力で誰かにしわ寄せが行ってしまう事象も発生します。

そんな時、「○○さんの言うことだから聞いてあげよう」といってもらえるような力を人間力と表現しています。

 

このように、誰もが嫌なことを早期に良好な関係性を保ったまま、要求を飲んでもらえるような関係性を築く力を培って、発揮できると非常に転職で有利になると思います。

ただし、このような能力は定量的に評価できないため、事例をもって説明できるようにしておくことで転職時に高評価を期待できます。 

 

 

施工管理に転職するなら発注者支援業務がおすすめ 

施工管理技士を目指す場合であっても、「発注者支援業務」に従事することが可能です。

発注者支援業務とは、発注者の代理人として建設工事の監督業務支援、道路や河川、ダムの公物管理補助業務などの補助業務を行うことです。

大企業しか受注できない国家プロジェクトにも関わりやすくなるため、施工管理技士を目指す人にとってもおススメの仕事の一つです。 

 

発注者支援業務

 

 

まとめ 

施工管理技士として働く魅力や転職で使えるポイントについて理解できたしょうか?

人と関わることが好きで、チームとして現場を運営し、建設物を築造することが好きな人にとって、施工管理技士の仕事は非常に魅力的です。

施工管理技士を目指すとき、まずは国家資格(可能であれば1級)の資格取得を検討してみてはいかがでしょうか。 

 

 

 

 

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